1.
喉が乾いて、
ひねった水道の蛇口から
浅い、
痛みの記憶
夏の香りがする灰色の夕暮れに
夜が潜む
2.
ひとりで歩くのが怖かった
ひとりで、
あの場所へ行くのが怖かった
でも明日なら、
きっと失敗しないような気がしたんだ
青いジャンパースカートが
ときどき揺れる
まっさらで透明な空の上で、
首長竜の薄い目の中に、
君は住んでいた
3.
夏が近づいてくる時の、
うっすら怖くて、
なんとなく切ない感じがすごく好きです。