Jeepers Creepers

眠れない夜を、語り明かせるシェアハウス

母親の夢を見た

‪こんな夢を見た。

 

留学斡旋団体から、なぜか僕に図書館に本を返すようにという電話が延々とかかってくる。その本は経済に関する本と囲碁に関する本で、縁を切ったはずの母親の家にあるようだ。私は現状を説明し、すぐには返せない事を説明するのだが、回線が途切れたり、電話の向こう側の人間が要領を得なかったりして全く伝わらない。そうやっているうちに何かよくわからない会合が始まった。

 

すると、偶然母親がその会合に現れた。母親に事情を話し、本を返しておいてもらうように頼むが、かりっぱなしにしていた自分が悪いのだから自分でなんとかするようにというある種の正論のみを言われ、延々と説教をされるなか、僕は怒り狂い叫んでいた。

 

私はこの夢をホドロフスキーの本やユングの本を元に自己流で精神分析をしてみた。

 

自分の母親に対する認識は現実的なものや正論のみを突きつけるだけ突きつけて何もしてくれない存在のようだった。本来は母親に回帰したい、頼りたいという願望がある事にも気付いたが、それが出来ない事へのストレスがある事と、そう出来るほど母親を信用していないこともわかった。自分は自分が母親によって現実に直面させられることイコール母親が自分を産んだことに対して怒りを覚えているらしい。

 

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私は8割母親、2割親父のせいで家がない生活をしている。今は同期の家に家賃を入れて置いてもらっている状況だ。親父は俺たちの学費や生活費を放り出して、3回失踪した。俺も妹もその為に大学を辞めたし、いろんなことの直接的な原因は親父だ。

 

しかし、人はそうせざるを得なくならなければ、行動をしない。親父が逃げたのは完全に母親のせいだった。奴は人の気持ちを考えられないサイコパスだったと思う。俺は確かに満足な教育を受けたが、それは奴の心を満たす為でしかなかった。母親にとっての俺はトロフィーでしかなかった。(少なくとも中学受験をさせられたあたりから、俺の目には常にそのように映っていた)

 

私はその事を自覚して以降、母親から愛情を受け取ったと感じた事が一度もない。だが、母親のトロフィーでいれば、やりたい事をやるために金を出してもらえたし、そこの部分で利益が一致していた。

 

親父にはガキの為に何かをするという高度な能力はなかった。そのような男はこの世にたくさんいるだろうが、とにかくなかった。母親が親父を無理やり拘束して、自分のおもちゃである俺たちのための金を搾り取った。

 

結果、親父は逃げたし、おもちゃも壊れてしまった。そうなった瞬間、母親は別の男という新しいおもちゃを見つけてきて、古いおもちゃを捨ててしまった。

 

私にとっての母親はそういう人間だった。

 

家族というのはいくら表面上で縁を切ったとしても何かしら精神面に影響してくる呪いだ。自分は母親とはもう二度と会う気がないのだからそんな事は気にする必要はないはずだが、解決不能な問題として未だに夢に出てくる。

 

概念的な意味での「親殺し」(本当に殺すわけではなく、精神的な自立のための何かしらの儀式)が必要なようだ。

 

無意識だけでなく、意識の上でも私は母親が俺を産んだことに対して深い憎しみを抱いている。産まれなければよかったと本気で思う。

 

しかし、同時に存在を祝福されたいという思いもあるし、それがなされない故にそんな事を思うのだろう。

 

本当に殺してやりたいという気持ちもないではないが、心理学的に復讐は癒しになり得ないらしい。そして、それを書く事に留めておくだけの理性は持ち合わせている。

 

しかし、親殺しを芸術として表出させる事は出来るかもしれない。どんな神話でも、親殺しというエピソードは必須だ。去勢不安への対抗という形で描かれる場合もあるが、とにかく親殺しは自立のためには必要不可欠な儀式なんじゃないかと私は思う。

 

目が覚めてから錯乱していたが、書いたら落ち着いた。引き続き見えない何かに縋って生きようと思う。